イースター
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イースターエッグとウサギ

イースターエッグとうさぎ

近代的都市ロッテルダム

春になると、鶏や卵、うさぎのモチーフがお店のウィンドウを飾ります。スーパーやチョコレート屋さんでは、うさぎや卵型のチョコレートが山積みになっています。
春先にたくさんの子どもを産むうさぎは、子孫繁栄のシンボルと言われています。卵も新しい生命の誕生を連想させます。

これらの飾りは、全て、キリストの復活であるイースター(復活祭)をお祝いするものです。
イースターは、キリストがゴルゴダの丘で処刑された聖金曜日の二日後の日曜日に当たります。
キリスト教には、クリスマス(キリストの誕生)、イースター(キリストの復活)、聖霊降臨祭(キリストの聖霊が降りてきた日)の三大祝日があります。
そして、イースターの準備期間として、肉食を絶つ四旬節、そして、四旬節の前に、カーニバル(謝肉祭)がある、という仕組みになっています。イースターはすべての祝祭日の中心をなす、重要な祝日という訳です。

イースターでは、「卵」がキーワードとなります。生卵に穴を開け、中身を出します。そして、殻に美しい装飾を施して、室内に飾ります。ゆで卵には、マジックで色を塗ります。
イースターの当日には、子どもたちが、庭や部屋に隠されたこのゆで卵を探すというイベントがあります。
大人は、宿泊先のホテルで、近所の個人商店のレジで、カラフルなゆで卵(殻付き)をお裾分けしてもらうことができます。また、チョコレートや卵を贈り合ったり、カードを書くなどして、イースターを迎えます。

オランダのチューリップ畑
オランダのチューリップ畑

近代的都市ロッテルダム

プロテスタントのオランダよりも、カトリックのベルギーの方が、宗教関連の祝日が多いです。
カトリックでは、聖母マリア信仰もあるため、聖母マリアが昇天した日や、全ての聖人を祝う日も、祝日となっています。

勿論、オランダやベルギーでは、宗教に関連しない祝日もあります。オランダでは、5月5日は5年に一度だけお休みになります。
オランダが1945年、ナチスドイツから5年振りに解放されたことを祝う日です。
ベルギーでは、7月21日の独立記念日、11月11日の第一次世界大戦休戦記念日が祝日です。
こちらは、毎年お休みになっています。休日に関しては、ベルギーのほうが恵まれていると言えます。

近代的都市ロッテルダム

オレンジ色に身を包む人たち
オレンジ色に身を包む人たち

オランダで一番重要な祝日は、毎年4月30日の女王誕生日です。
オランダ国民の多くが、王室を支持しています。なぜなら、16世紀、スペイン占領下のオランダを独立に導いたのが、オラニエ公ウィレムだからです。
現王室オラニエ=ナッソウ家は、オラニエ公ウィレムの血を引いています。女王誕生日は、国鉄は一日乗り放題ですし、アムステルダムでは、お祝いのパレードも行われます。
オラニエは、オランダ語でオレンジを意味します。
この日は、国民はオレンジ色のものを身に付け、国中がオレンジ色に染まります。

実は、現ベアトリクス女王の誕生日は、1月です。
4月30日は、正確には、前ユリアナ女王の誕生日になります。なぜ前女王の誕生日をそのまま採用しているのでしょうか。オランダの1月は、雨風が吹き荒れ、空は厚い雲で覆われています。
「そのような季節に、祝日があっても、国民は外出を楽しめないでしょうから、季節のいい、前女王の誕生日を引き継ぎたい。」という、ベアトリクス女王の考えのようです。
女王誕生日のフリーマーケット

女王誕生日のフリーマーケット

近代的都市ロッテルダム

4月30日は、一般人が蚤の市を開くことのできる日でもあります。
事前に申請をすれば、路上で2×5メートルほどの広さを無料で借りることができます。
「いらなくなったものは、必要とする人のところへ!」という、オランダ人らしい合理的な考えです。
1年かけて溜まった各家庭での不用品、着なくなった服を一掃するいい機会となっています。

昨年、友人と蚤の市に参加しました。
オランダ人のお客さんは、誰もが値切るのが上手だということに気付きました。
値段交渉は、ついている値段の半分から始めるのが当たり前です。
小皿を2ユーロで売っていたとすると、「これ、1ユーロ(約140円)でいいですか?」と聞かれます。
そんな訳で、こちらは「2枚買ってくれたら、安くしてもいいよ!」という具合に、話を持って行かなくてはなりません。
しかし、どんなに安くしても、彼らは不要なものは買いません。
「これこそ、真の倹約家だな。」と感心したのを覚えています。
女王誕生日のフリーマーケット

ロッテルダムの桜

また、子どもたちが、いらなくなったおもちゃや本を売っていることもあります。
一つ一つは、50円、100円という値段設定ですが、子どもたちにとっては、自分で手にしたお金になります。
自分で物を売ることで、お金の有り難味も分かるようになり、物を大事にする精神も身に付くのだと思います。

イースターの頃は、冬服から夏服への衣替えの時期でもあります。
家中の不用品を一掃し、初夏を迎える準備は万端です。

Profile
Name: 長谷川祐里(はせがわゆり)

大学時代スペイン語を専攻。メキシコに1年間留学する。結婚後は夫の転勤でオランダに2年滞在し、現在はベルギーで主婦業に専念している。

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